成1
平成16年度
 ●『湿原性猛禽類の保護に関する国際シンポジウム』 
   河川域にはヨシをはじめとする湿性植物群落が広く分布しており、絶滅が危惧されているチュウヒ、ミサゴ等の希少猛禽類の生息域となっている。これらの種は河川生態系においてその健全性(上位性)の指標種として扱われており、河川整備や堰建設に際して特段の配慮が求められる。我が国には当該種の研究者が少なく、知見・情報が乏しいことから、内外の研究者、保護管理の担当者などを招聘し、行政関係者、河川技術者、市民団体などを対象として、これらの種の保全のための取り組みや研究手法に関するシンポジウムを開催し、知識の普及・啓蒙を図り、また、講演に引き続き総合討論を行い、河川生態系管理への応用、研究課題などについて議論し、研究と応用の両方向への展開の契機とするとともに、今後の我が国における健全な河川生態系の維持・回復を目指した事業の推進に資することを目的として開催した。 
日 時  2004年11月7日(日) 10:00〜16:00
会 場  都市センターホテル(日本都市センター会館) 5Fオリオン(東京都千代田区平河町)   
参加費  無料  (財)河川環境整備財団の助成を受けて開催
参加者 126名
主  催  特定非営利活動法人 ラプタージャパン(日本猛禽類研究機構)
後  援  国土交通省 経済産業省 農林水産省 環境省 応用生態工学会 日本鳥学会
内  容

開会挨拶    ラプタージャパン理事長 阿 部 學
来賓挨拶    国土交通省河川局河川環境課長 坪 香 伸 
    
環境省自然環境局 野生生物課長 名執 芳博

○講演1 :「フィンランドにおけるミサゴの研究と保護プロジェクト」

  Dr. Pertti Saurola (フィンランド、ヘルシンキ大学自然科学博物館)
 

○講演2 : 「英国におけるミサゴの研究と保全管理:衛星追跡と分布域回復」

 Dr. Roy Dennis(英国、ハイランド野生生物基金


○講演3 : 「ミサゴの繁殖生態と採餌環境選択」

 阿部 學 (日本、NPO法人ラプタージャパン)

○講演4 :「チュウヒの営巣場所選択と個体数の増加」

   Dr. Petr Musil(チェコ、チャールス大学理学部動物学教室

○総合討論


コーディネーター:石居 進(早稲田大学名誉教授)
パネリスト:
足立敏之(国土交通省近畿地方整備局企画部長) 
  鈴木 明(環境省自然環境局 野生生物課 課長補佐) 
  早川浩之((社)日本環境アセスメント協会)           
  阿部 學(NPO法人ラプタージャパン理事長)  




●猛禽類情報収集のための木登り講習会
目的

猛禽類の個体数が減少したり、繁殖率が低下するのには必ず原因がある。絶滅に瀕している種を回復させるには、対象種の生態を理解し、何が原因で個体数を減らしているかを究明する必要がある。

 高い樹上で営巣する猛禽類に関する情報を得るためには、まず巣に登らなければならないが、地上歩行性動物の我々にとってそれは危険な行為であり、多少のリスクを伴うが、所期の目的を達成するためには木登りの技量が求められる。

 そこでわが国の希少猛禽類に関する科学的情報収集のレベルアップを目的に、下記の要領で木登り研修会を開催した。
  

 
日 時 2004年 1017日(日)〜18日(月) 1泊2日
場 所  当間高原リゾート ホテルベルナティオ敷地内
 (新潟県十日町市)
対 象

猛禽類などの鳥類の調査研究に携わっている方、また木登りに関心のある方

参加者
 13 名
参加費

50,000円
講習費、テキスト代、木登り道具材料代、宿泊費、食費、保険などを含む

主  催  特定非営利活動法人 ラプタージャパン(日本猛禽類研究機構)
内  容


1日目】

13:45 集合(ホテルエントランスロビー)
14:00 受付、開会・オリエンテーション 
14:30 講習
15:30 道具製作
19:30 食事・入浴

2日目】
7:00 朝食
8:30 木登り実習
12:00 閉会