平成15年度
猛禽類の保定・計測・標識/発信機装着等の技術移転研修会 (全4会場)
目的
 最近、各事業地の猛禽アセスに際して、これまでの双眼鏡による観察から脱却して、事業者、アセス会社、各研究グループ等が独自に捕獲・標識・発信器の装着を行う事例が増えつつある。しかし、中には専門的な知識と技術がないため、心肺停止を起こしたり、標識・発信器装着の不備から飛翔に支障をきたしたり、電池消耗後も発信器が脱落しないという事例が散見される。本研修では猛禽類に焦点を当てた技術移転を行った。

内容
 猛禽類の安全な保定技術、計測法、発信器や標識の形状別の安全な装着法、一定期間後脱落する素材の紹介など、捕獲後から一連の作業を安全に遂行するための最新のハンドリングに関する技術移転を行った。
札幌会場
 日時 : 2004年2月8日(日) 10:00〜12:00
 会場 : KKR札幌 3階「アカシア」(札幌市中央区北4条)
東京会場
 日時 : 2004年1月17日(土) 13:00〜15:00
 会場 : 弘済会館 4階「梅」 (東京都千代田区麹町) 
 
金沢会場
 日時 : 2004年1月18日(日) 10:00〜12:00
 会場 : ホテルイン金沢(旧ホリデイ・イン金沢) 2階「扇の間(金沢市堀川町)
福岡会場
 日時 : 2004年1月18日(日) 12:30〜15:30
 会場 : ホテルセントラーザ博多 4階「葵」 (福岡市博多区博多駅中央街)
参加費  無料 (地球環境基金の助成を受けて開催)
参加人数 108名(全会場合計)
主  催  特定非営利活動法人 ラプタージャパン(日本猛禽類研究機構)
国際猛禽類シンポジウム 『希少猛禽類の生息環境管理〜適切なアセスメントのために〜』 
 イヌワシ、クマタカ、オオタカなどの希少猛禽類を保護するためには、それらの種が持つ特有の環境選択性を定量的に解析し、潜在的な分布の予測や重要な地域の抽出を行い、その結果に基づいて規制・開発計画を策定したり、開発行為による改変の影響を客観的に評価して、回避・低減・代償などの措置を行う必要がある。日本でも、これまで開発に伴う多数の調査が実施され、過去数年の間に営巣場所や行動に関するデータが飛躍的に蓄積されてきたため、このような解析が可能となってきている。
 そこで、これらの貴重なデータを今後どのように生かすか、最新の調査・解析の技術はどのように利用できるか、また、今後の生態学的研究の方向性や生息環境管理・開発計画への反映の方法などを探るため、海外・国内の一線の研究者を招いての国際シンポジウムを企画した。国や地域により、また種によって生息環境は異なるが、考え方や技法には共通するものがあり、有意義な議論が展開された。
日  時  2003年11月1日(土) 10:00〜16:00
会  場  発明会館ホール(東京都港区虎ノ門)  
参加費  無料(河川環境整備財団の助成を受けて開催)
参加人数 273名(定員250名)
主  催  特定非営利活動法人 ラプタージャパン(日本猛禽類研究機構)
後  援  国土交通省 経済産業省 農林水産省 環境省 応用生態工学会
内  容  ○講演1 : 「北アメリカにおけるオオタカの生息場所選択のパターン」

               Dr. Patricia L. Kennedy (米国、オレゴン州立大学)


 ○講演2 :「オオタカの営巣場所選択
            −ハビタット選択にリンクする個体の適応度と個体群動態」
 
           Dr. Oliver Kruger (英国、ケンブリッジ大学動物学部)
 ○講演3 : 「航空機レーザースキャナーを用いた野生動物の生息環境調査」
             平田泰雅(日本、(独)森林総合研究所四国支所
 ○講演4 : 「生態系保全を目指した環境アセスメントの確立に向けて
                −オオタカ・クマタカ・イヌワシの事例から考える−」
            関谷義男(日本、新潟大学大学院自然科学研究科
  
 ○総合討論
座長:阿部 學 (ラプタージャパン理事長)
パネリスト:
 川路則友 ((独)森林総合研究所)
 山田文雄 ((独)森林総合研究所)
 佐藤かおり ((財)自然環境研究センター)
 百瀬 浩 (国土技術政策総合研究所)